私こそ光る☆君 ~番外編~
雅の誓い
それは、俺も奏もまだ幼い日のこと。
「奏、いくぞー?
それ、高いたかーい」
「キャー、ふふふ♪」
「高いたかーい」
「きゃー♪」
無邪気に俺の腕の中で笑う奏は本当に可愛い。
うん、世界一だ。
「にぃに、もっと~」
鈴の音のような催促の声に俺は戸惑った。
いくら兄とはいえ、1つしか年の違わない妹を高い高いするのは少々骨が折れる。
他ならぬ可愛い妹の頼みならば、応えてやりたいのだが……。