シークレットLove

それをパクッと一口。
「…おいっしぃ~♪」
頬に手を当て幸せそうな顔をする咲野。

「私も持ってきたんだよ~!食べて食べて♪」
「やったぁ!ありがとう!」
ワクワクしてお菓子を待ってる。
子供みたいで吹いてしまった。

「プッ」
「…朝日?なんで笑ったの?」
いつのまにか咲野が目の前にいた。
小首を傾げて上目遣いで俺の顔を覗き込む。

不覚にもドキッとしてしまった俺。
「お、お前がガキみたいにはしゃぐからおもしろかったんだよ」
平然を装う。
カッコわりぃ…。

「はぁ?いいじゃん、はしゃいだって!」
べ~と舌を出し、拗ねる咲野。
「朝日にもあげようかと思ったけど、やめたっ!」

ふんっ!
そう言ってスタッフのもとへ戻っていった。
…なんだったんだ。
嵐が去った…?

クスクスッ
隣で笑い声が聞こえた。
…?
振り向くと、女の人が笑っていた。

「ごめんごめん。あまりにも凛が可愛くて♪」
「は、はぁ」
曖昧な返事をした俺に。
「そっだった。名前言ってなかったね!私は、門井 玲(カドイ レイ)。凛のマネージャーしてます♪」
元気よく言った咲野のマネージャーさん。

「あ、俺は」
自分の名前を言おうとした。
しかし咲野のマネージャーさんに遮られた。

「朝日 亮くん…でしょ?」

何で知ってるんだ?
「クスッ。なんで知ってるか?」
「えっ!?何で分かったんですか?」
「顔に出てる♪」

げっ!
まぢかよ…。
「ふふっ。凛が言ってたイメージとは違うのね」
「…何か言ってたんですか?あいつ」

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