シークレットLove

そこには…

げっ!
あたしが最も嫌いな部類の奴が瞳を見開いて立っていた。

「…朝日…亮(アサヒ リョウ)」
私も口をパクパクさせながら朝日を指差していた。

「お前…誰?」
朝日の反応は当然だった。
地味な咲野 凛ではないからだ。

ドキドキッ
何か言われるんじゃないかと思い、心臓がハンパじゃないくらい高鳴っていた。

朝日が口を開いた。
「まっ、どーでもいいや」

どーでもいいのかよ。
おい、待て待て!
何か言う事ないの?!

私は瞳を見開いて、朝日をまじまじと見つめた。

「つかお前、でかいのな」
…はっ?
何を言われるかと思ったら、でかいって何がよ?

「これこれ」
朝日はニヤニヤしながらジェスチャーしてきた。
自分の胸の辺りで手の平をへこませ、上げ下げしてきた。

意味がいまいちわからなかったので、とりあえず目線を下に向けた。

…!!!
その瞬間、顔がボッと沸騰したかのように熱くなった。

私は上半身が下着1枚だけだったのだ。
その自分の状態に気付いた私は…
叫んでいた。

「き、きゃああぁぁぁぁぁぁ!!」

すぐさま制服でカモフラージュした私。
でも、見られた。
確実に見られたぁ~!

「んなので隠しても無駄だって。バッチリ見ちゃったからさ♪」

…くっそ~!
ウインクなんかしてくれちゃって!!

「…あ、朝日はモテるんだから私なんかの下着見たって意味ないでしょ?!」
「…なんか?お前、綺麗なのになんで『私なんか』なんだ?」
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