シークレットLove
こいつ…。
なんで平然としてられんのよ?!
女のコの下着姿見たのよ!?
ありえないでしょ!
私はあえて朝日の質問に答えなかった。
というより答えられない。
その質問の答えは私の正体をバラす事になるからだ。
それだけは避けたい。
私は朝日をキッと睨み付けた。
「あんたに言う必要なんかない」
すると、朝日は近付いてきながら、
「お~、こわっ。そんな怒んなくてもいいじゃん」
両手を上げ“降参”のポーズを取っている。
…どこも降参なんかしてないじゃない!
意味わかんない、こいつ…。
朝日が近付いて来るので私は後ろに下がる。
…近付いてくんなぁ!
ここから逃げたいよ~。
トンッ
そんな私の思いとは裏腹に背中が壁に付いてしまい、もう後ろには下がれなくなってしまった。
きゃあぁぁぁぁぁ!!
もうダメェ!
ぎゅっと制服を握りしめた。
「もう逃げられないな…♪」
ニヤニヤしてる朝日を見てるとイライラしてくる。
最っ低!
こんな男が学校にいていいの!?
なんて変な事を思っていると。
バンッ
「きゃっ?!」
大きい音が耳元で響いた。
…朝日が近い。
近すぎる。
朝日は女慣れしてるだろうからこんな事できるんだろうけど…。
私は男慣れしてないんだから!
朝日の顔が30㎝ぐらいの近さにあった。
しかも朝日はけっこうなイケメン。
平然としてられるわけがなかった。
真っ赤であるだろう顔を見られたくなかった。
だから俯いた。
パシッ
「!?」
でも朝日の行動に顔を上げざるを得なかった。