シークレットLove
「や、やめて!何すんの!」
あたしは暴れた。
でも腕は動かせなかった。
何故なら…
私の両手首が朝日の左手に捕まり、壁にぴったりとくっつけられてしまったから。
「…俺の質問に答えてくれたら離してやるよ」
ニヤついた朝日。
…イ、イヤァァァァ!
変態朝日!!
私はこの姿が嫌!
下着だけなんて恥ずかしいのに!
そう…。
手首を押さえ付けられたため持っていた制服が床に落ちたのだ。
=上半身は下着だけ。
という、ものっすごく恥ずかしい姿になってます。
今だに暴れ続ける私。
こんな姿で普通にしてろっていう方が無理。
「…暴れたって無駄だっつの。早く答えろ」
更に顔を近付けてきた朝日。
…近いってばぁ!!
私は顔を背けた。
しかしそれを許さない朝日。
何にもしていない右手で私の顎を軽く掴み元の位置に戻させた。
…その手を離せー!
右手も左手も離す気配のない朝日。
更には。
くいっと顎を持ち上げられ、上を向かせられた。
…うぅ~!
私はその状態に耐えられず瞳を伏せた。
朝日の…バカー!
何この状況!
あんたはホントに変態かぁ!!
くっそ~。
泣きそうだよぉ。
うるうるしてきた私。
…泣いちゃダメ!
早くこの状況から抜け出したい。
そう思った時…
ピロリロリン♪
ピロリロリン♪
軽快な音が静かな保健室に響く。
あっ!
私のケータイ音だ!
…チャンスかも!!
「…は…な…し…て~!ケータイが鳴ってるの!」
意を決して朝日を睨み付けた。