魔王家
「では勇者はどうやって城の場所を特定し、中に入ってくるのじゃ?」
「魔王様は効力や性質を知りませんでしたね。以前視察の際に渡したキーアイテムの中に、城の場所を特定する地図と結界の効力を無効にするものがあります」
だから勇者は世界中のダンジョンを回るのだ。
次のダンジョンへ入る為、城への道標を得る為に。
魔王が次の質問をする。
「何処で勇者と戦うのじゃ?」
これがメイヤの説明し忘れていた内容だった。
魔王が知る限りでは、勇者と戦えそうなそれっぽい場所が城には見当たらなかった。
「勇者が城に侵入した際には魔王様には地下に潜ってもらい、その先の玉座の間で勇者を待ち、戦ってもらいます。ちなみに地下への通路はアーサンの部屋にある隠し扉の先にあります」
魔王は納得しながらも、顔は同情の色を浮かべていた。
「アーサンの部屋は荒らされるのじゃな」
アーサンの部屋には宝箱がある。
勇者が侵入したとなってからでは、中身の処理が間に合わないだろう。
「アーサンは自室に地下通路の扉があることは知っておるのか?」
「もちろん、教えてません」
一瞬の沈黙の後に。
「ナイス、メイヤ」
魔王は親指を立ててメイヤを褒めた。
「魔王様は効力や性質を知りませんでしたね。以前視察の際に渡したキーアイテムの中に、城の場所を特定する地図と結界の効力を無効にするものがあります」
だから勇者は世界中のダンジョンを回るのだ。
次のダンジョンへ入る為、城への道標を得る為に。
魔王が次の質問をする。
「何処で勇者と戦うのじゃ?」
これがメイヤの説明し忘れていた内容だった。
魔王が知る限りでは、勇者と戦えそうなそれっぽい場所が城には見当たらなかった。
「勇者が城に侵入した際には魔王様には地下に潜ってもらい、その先の玉座の間で勇者を待ち、戦ってもらいます。ちなみに地下への通路はアーサンの部屋にある隠し扉の先にあります」
魔王は納得しながらも、顔は同情の色を浮かべていた。
「アーサンの部屋は荒らされるのじゃな」
アーサンの部屋には宝箱がある。
勇者が侵入したとなってからでは、中身の処理が間に合わないだろう。
「アーサンは自室に地下通路の扉があることは知っておるのか?」
「もちろん、教えてません」
一瞬の沈黙の後に。
「ナイス、メイヤ」
魔王は親指を立ててメイヤを褒めた。