魔王家
―アレンが魔王に会う前―

「も……ちゃ……や……」

アーサンはアレンに倒された。

しかし、アレンは殺しはしない。
15分程でアーサンとメイヤは、完全に『邪気』を絶たれた状態で気がついた。

「ア……レン、まだいたのか」

「ちょっと話があってな」

アレンはアーサンとメイヤに話を始めた。

「お前達は俺の『魔』を斬る力で、魔王の支配から恐らく解放されている。そこで少し協力して欲しい」

「それはいいのですが、アレンは何故そんな力を持っているんですか」

メイヤは魔法とは少し違うその不思議な力の正体の方が気になっていた。

「俺の名前『アレン』って元々『剣』って意味らしいんだ。何の因果か『剣で斬る』っていう力が、気がついたら人より余計に成長しちまったわけよ。それで自分で修行して完璧な力にした。そのかわり普通の魔法は一切使えないけどな」

なるほど、と二人は納得した。

「それで相談っていうのは俺がもえの中にいる初代魔王を引きづり出すから、チャンスを見て魔王の虚をつき、隙を作ってくれないか?後は俺がなんとかするから」

初代魔王のやり方が気に入らない二人は了承した。

そして二人は後に初代魔王を裏切る形をとる。
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