魔王家
「もえ、よく聞けよ。一回しか言わないからな」
アレンは魔王の前に立ち、魔王もつられて立った。
「もえ……俺お前のこと好きなんだ。ガキの時から。だから……お前を倒すことは出来ない」
魔王はアレンのストレートな言葉に驚き、せんべいを落とした。
「な、何を言っておる……だ、だから、ど、ど、どうしたと言うんじゃ」
動揺しまくる魔王。
「俺は人々も救いたい。もえが魔王であることに変わりはないから。でも……お前も救いたいんだ」
魔王は少し考えた。
「……アレン。もえを救うにもマーサに全ての力を使い、もう何も出来ないのじゃろ。それなら……解決はその剣で『魔王を倒すこと』でしかないのではないか?アレンが言っておることは、もう独りよがりでしかないはずじゃ」
魔王の言うことは的を得ていた。
しかし、アレンもそんなことは分かっている。
「そうだな。俺はここに来た以上、魔王であるもえを……でも、それじゃ駄目なんだ」
アレンは続ける。
「俺が魔王を倒そうが、もえが俺を倒そうが歴史は必ず繰り返す。『光と闇』は相入れないが、紙一重。どちらかが存在すれば、必ずどこかにもう一方が存在することになる。俺は……この変な『運命』を変えたいんだ。子孫が、俺達みたいな思いをしないでいいように……」
アレンは魔王の前に立ち、魔王もつられて立った。
「もえ……俺お前のこと好きなんだ。ガキの時から。だから……お前を倒すことは出来ない」
魔王はアレンのストレートな言葉に驚き、せんべいを落とした。
「な、何を言っておる……だ、だから、ど、ど、どうしたと言うんじゃ」
動揺しまくる魔王。
「俺は人々も救いたい。もえが魔王であることに変わりはないから。でも……お前も救いたいんだ」
魔王は少し考えた。
「……アレン。もえを救うにもマーサに全ての力を使い、もう何も出来ないのじゃろ。それなら……解決はその剣で『魔王を倒すこと』でしかないのではないか?アレンが言っておることは、もう独りよがりでしかないはずじゃ」
魔王の言うことは的を得ていた。
しかし、アレンもそんなことは分かっている。
「そうだな。俺はここに来た以上、魔王であるもえを……でも、それじゃ駄目なんだ」
アレンは続ける。
「俺が魔王を倒そうが、もえが俺を倒そうが歴史は必ず繰り返す。『光と闇』は相入れないが、紙一重。どちらかが存在すれば、必ずどこかにもう一方が存在することになる。俺は……この変な『運命』を変えたいんだ。子孫が、俺達みたいな思いをしないでいいように……」