魔王家

「もえちゃんおめでとう!!」

アーサンが抱きついてきた。
今日は魔王も機嫌が良いので素直に抱きしめられる。

「僕のおかげだね。やっぱりもえちゃんは最高に可愛いよ。素晴らしい抱き心地」

趣旨が変わっていたので一秒でアーサンを女の子にして振りほどく。
アーサンは悶絶していた。

「何やら隣の会場も騒がしいな」

隣の会場では剣道の決勝戦が終わり、優勝者が騒がれていた。

「魔王様、剣道など気にせず早く城に帰ってお祝いしましょう」

メイヤも今日はご機嫌だ。

そして三人は剣道の会場を横切り、城に帰る準備をした。

会場を後にする時に剣道の優勝者のインタビューがかすかに聞こえたが興味のない三人はそそくさと帰った。

「優勝おめでとうございます。見事三連覇を成し遂げましたが気分はどうですか？」

「最高です」

「本日、空手女子の方でも三連覇をした凄腕可愛い子ちゃんがいたそうですが、天才が同時に出ちゃいましたねぇ」

「有り難うございます」

「皆さん最後に大きな拍手を!!アレン選手でした!!」


　　運命は時に非情である




修得：有終の美