魔王家
16歳
―入学式当日―

「ありがとうございます」

華の女子高生の制服姿を前に深々と一礼しているアーサン。

「お前は何に対して礼を述べているのだ？」

そんなやり取りをしながら学校に行く準備をする。

魔王は合格していた。
マル秘アイテムを駆使したのだから合格しないとおかしいのだが。

「どうだ？似合うか？」

「もちろんです」

メイヤは魔王を褒める。

魔王は制服を着れたことで学校に行くことへの抵抗が薄れている様子。

「明日からもう一つお楽しみがあります」

「ほんとか!?」

メイヤのサプライズに胸を踊らせる。

魔王はもう高校生。

明日からまた新しい生活が始まる。

「してアーサンよ。いつまで頭を下げておるつもりじゃ？」

魔族のアーサンが全身全霊で神に感謝をしていたのであった。




修得：明日への希望
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表紙・目次

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