傷、のちに愛
最終章:芽生えるように
―――あれから3年がたった。
半年前、私と千秋さんは結婚した。
そして今、私のお腹の中には、小さな命が宿っている。
ここ数日具合が良くなかったので病院に行ったところ、そう告げられたのだ。
だから、千秋さんにはまだ言っていない。
「ただいま〜」
玄関のドアが開き、千秋さんが入ってきた。
「おかえり!」
私は玄関まで出迎え、彼からの熱いキスを受け入れる。
「こらこら、そんな近寄ってきたらこのままここでヤっちゃうぞ」
私は顔を赤らめ、千秋さんの手を取りリビングへ通す。
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