傷、のちに愛



教室内はざわざわと女の子たちが騒いでいる。

…あたりを見渡すと、間違いなく別学部の子たちが混じってるのが目に付いた。


「和葉〜、いよいよ小早川先生タイムなんだけど!」

あぁ。
ここにも一人浮かれてる子がいたわ。

「…そう」

「ま、あんなタイプ和葉は苦手そうだしね」

わかってるならそっとしててよ!

そうしていると、いよいよ入室したのかざわめきが一層増した。

「来た来た!かっこいい〜」

絵美がそう騒ぐ中、私はずっと下を向き俯いていた。



.
< 13 / 104 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop