傷、のちに愛
2:傷つくように



―――私は、絵美にさっきの出来事を話した。

すると絵美は驚いているようだった。

「和葉、男の人と話したのに思ったほどダメージ受けてないんじゃない?」

見た目はね、と付け足して絵美は私の様子を伺っている。


「確かに…」

怖かったし、逃げ出したかったのは事実だけど。
なんか…よくわかんないけど。

「ま、ま!とにかくもう授業中だし…サボっちゃおっか?」

茶目っ気たっぷりにそう言う絵美に私は笑顔でうなずくのだった。



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