傷、のちに愛



―――――
―――

「えーーーーーっ!」

月曜の午後は授業がないので、絵美に週末の出来事を話した。

そりゃ驚くよね。
私だっていまいちフワフワしてて、信じられないんだから。

「しかし、結果的に二宮のおかげだったりしてね。なかったらそんな急接近してないし、和葉が自分の気持ちに気づいてなかった」

「そう…だね」

絵美は、苦笑いを浮かべる私を見て話し続ける。

「二宮の件は私からもきつく言っておくから。でもさ、和葉よかったね。好きな人、できて」

優しく笑いながらそう言ってくれる絵美。

「うん。…また恋するなんて思ってもなかったけど」

私も笑って答えた。



.
< 70 / 104 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop