爽やか王子と内気少女
「あのね…」
西川が何か言おうとした時、拍手の声が聞こえる。
新垣が読み終わったんだ。
凄く嬉しそうな顔……
新垣の告白を断った後の今も、あの隣に居るのが自分ならと考えてしまう。
新垣が来て、少しぎこちなくも俺に話かけてくれた。
言葉を交わしてると突然手が延びてきた。
その手は新垣の手を握る……
顔を見れば、江角だった…
江角も居たんだ…部活も一緒だし、いつも一緒なのかな?
そのまま江角は話始めて、俺は二人の繋がった手ばかり意識してた。
新垣の手を握るなよ…
触るなよ…
独占するな…
フシフシと沸き上がる独占欲。