爽やか王子と内気少女
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昼休みが終わり、国語の授業。
静かなクラスでおじいちゃん先生の細い声が響く。
「じゃあ、次の朗読を……新垣さん良いかな?」
「はっはい!」
私は教科書を持って立ち上がった。
言われた文章を読み上げて座ると、
「はい、ありがとう…
新垣さんの朗読は聞きやすいね~」
と一言添えてくれた。
あまり皆の前で褒められた事無いから、言われて嬉しい半面、恥ずかしかった。
チャイムが鳴り授業が終わる。
皆が騒がしくなる中、永井君が「新垣さ~」と言いながら振り返った。
「新垣、朗読とか何か経験者?何か習ってたの?」
…経験者…?…
「得には…学校で指されて読んでるくらいだけど…」
「そうなんだ?何か朗読が上手いってか…
人の聞きやすい早さで、聞きやすい声で、
新垣の朗読って頭に残るんだよね!
だから特別な事してるのかと思った!!」