爽やか王子と内気少女
「あ~ら、永井~お帰り~」
弥生ちゃんの言葉に顔を上げると、
永井君が戻ってきて、席に着こうとしていた。
「なんだよ…その顔…」
ブスッとしながら言う永井君の目の先を見ると、
さっき同様ニヤけた二人。
「べっつに~?告られたんでしょ?」
弥生ちゃんの言葉に、永井君が焦っていた。
告白………
あの子可愛い子だったな…
永井君、OKしたのかな?
モヤモヤした気持ちが、私の心の中に入ってきた。
何だろう……
永井君が私とは世界が違う人だって言うのはわかってる。
私には永井君みたいに人気者なんてなれない。
身の程知らずだって思う。
でも………
私は、永井君が……
好きなんだ。
あの雰囲気とか、
優しいところとか…