爽やか王子と内気少女
隠す心
「香、図書室行こう」
放課後になり、弥生ちゃんが私の席まで来た。
私も帰る準備をして鞄を肩にかけると「じゃあ行こう」と言った。
しかし……
「お~い!西川…頼みがあるから職員室来い!」
先生に呼ばれた弥生ちゃん…
「また!?こないだも呼ばれたし…私雑用係でもクラス委員でも無いのに…」
弥生ちゃんはしっかりしてるから先生からも頼りにされてる様だ。
「弥生ちゃん、図書委員なんてそんな仕事無いし、行っておいで!」
私の言葉に弥生ちゃんは何かを考えてた。
するとおもむろに前の席の永井君に話し掛ける。
少し顔を近づけて小さな声で話してるし、教室内は賑やかだから私まで話が聞こえなかった。