爽やか王子と内気少女
「……あの時ね、梨華ちゃんも一生懸命永井君を応援してたんだよ!だから梨華ちゃんにもそれ言ったらきっと喜んでくれるよ!」
私は今どんな顔してるんだろ?
「でも俺は…」
「さっ!当番の続きしよう。その内弥生ちゃんも来ると思う」
これ以上永井君が私に嬉しい事を言うと、私は勘違いしちゃうし、協力する梨華ちゃんにも悪い。
何よりも一度諦めた想いなんだ。
掘り返さないで。
そんな想いを持ちながら、平気そうにしていても、自分の表情はどうなってたかわからないし、口の中が妙に渇くのを感じた。