爽やか王子と内気少女
反らした気持ち
「ふーん…で、私が行った時3人で居たわけね…」
弥生ちゃんが、アイスティーのグラスに刺さるストローをいじりながら言った。
3人で仕事をした為、図書室の仕事はいつもより早めに済んだ。
終わった頃に来た弥生ちゃんは、梨華ちゃんを見て、
「手伝ってくれてありがとね」と言ったものの、私に向けた顔には「どういう事?」と聞いてる様で笑顔が怖かった。
そのまま帰してもらえる訳も無く、私はファミレスに連行された。
「梨華は案外積極的なんだ~」
「うん、梨華ちゃんも自分で頑張るって言ってたもん」
弥生ちゃんはストローに向けてた目を上げて、私の顔を見た。
「で?香はどうするの?」
真剣な目を向けられると、どうしていいかわからず、下を向く。