爽やか王子と内気少女
「よし!私も協力するから強気で頑張るんだよ!」
弥生ちゃんは心強い。私はこんな親友を持てて凄く幸せだと思う。
私も頑張ろうと思ったところで疑問が一つ浮かぶ。
「……自分に自信を持つって………
どうすれば良いの?」
私にはその方法がわからない。
「んー単純に、なりたい自分を目指すとか?例えば香はどんな人に憧れる?」
すっかり涙も止まった私は、テーブルの真上にぶら下がってるライトを見上げながら考えた。
「やっぱり、人よりも勝る物を持ってる人って羨ましいと思う。そういうのって自分の糧に出来るでしょ?」
例えば、
梨華ちゃんなら自然に出てくる可愛さとか、
永井君なら人を引き付けるオーラとか、
弥生ちゃんならハキハキしてて頼りになる性格とか……
弥生ちゃんは「ん~」と目を閉じて考えたかと思うと、パッと力強く目を開く。
元々力強い目だから凄い迫力だ。
「よし、それで行こう…」
弥生ちゃんは突然そう言って一人で納得をした。