爽やか王子と内気少女
ずっと緊張してたから緩んだ事や、1回目をやり終えた達成感もあり、
私の心は晴々としたような…今なら嫌いなナスも食べれる様なそんな気分だった。
「それは、少なからず香の心に自信となったからだよ」
と弥生ちゃんは教えてくれた。
「あっ!新垣さん」
教室に戻ると、女の子が私を呼んだ。
同じクラスの子だけど、席も遠いしあまり話した事無い子たち3人。
「放送聞いたよ~!あの詞聞いて感動しちゃった!図書室にある本なんだよね?」
あまりの勢いに怯んでしまいそうだったが、私は本の参照や、図書室に行けば委員が見付けてくれる事を話した。
「しかしさ、新垣さんの声って聞きやすいよね!
クラスに居た子たち皆聴き入ってたよ!
阿部なんて空気読めないから騒いだままで、女子たちの襲撃に合う始末!」
「そんな事が!?」
私はビックリして阿部君の方を見た。