ブサイク芸人恋をする
「清…志君?」


俺の突然の行動に、どう返していいのか分からないって感じで、ただじっとしてた。


「有難う…こんな俺を好きでいてくれて。
茜ちゃん…これからも、俺の傍にいてくれる?」


「え…。」


黙って俺に抱きしめられていた茜ちゃんが、俺の顔を見上げた。


「俺もいつの間にか、好きになってた。
茜ちゃんの事。」


「嘘ぉぉ。」



夜の交差点に茜ちゃんの素っ頓狂な声がこだました。


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