誘う手の群れ
　翌日の天気は曇りだったが、天気予報の降水確率は40パーセントだったため、昌人は自慢のLEDシュアファイアーを持って学校へと登校をした。

空を見上げれば一面雲がかかって灰色の空だった。

　学校で若江輝彦と会って今日の決行について訊いてみると、輝彦は当然決行すると言わんばかりの面持ちだったので昌人はその面持ちから自然に御宿穴探検決行を意識するようになった。

　授業中も興味と不安が入り混じって教師の言葉もほとんど耳に入ってこない。

それに加えて、輝彦からくだらないメールが届くから授業どころではなかった。

　結局、昌人はその日のほとんどを輝彦とメールをして遊びながら授業を受けることになった。

しかし、そんな昌人に対して教師は見て見ぬふりをしていたのだった。
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