氷菓少年は天然少女にかなわない
*春*転転校生は萌えキャラ?
「好きです! 付き合ってください!!!」
またかと少年は思った。
ホームルームが始まる前に、突然隣のクラスの顔も知らない女子から呼び出された。返事を考える事なく、きっぱりと断わる。
とりつく島もない。
「悪いけど、オレ女嫌いだから」
当然噂を知っているだろうと思っていたが、どうやら何も知らなかったらしく――泣き出して、教室へ逃げ帰ってしまった。