氷菓少年は天然少女にかなわない
「梨久?」
「オレがまとめて買ってくる」
俊哉は思わず瞬きを忘れ梨久を見つめる。え、この状況で?という視線を無視し、スタスタとクールフェイスを崩さず教室を出て行こうとする梨久の制服の上着を誰かが、くいっと引っ張る。
それを見ていた春夜と佐助、俊哉があっと声を出す。
「……神無月さん」
「はい?」
「離してくんない?」
「一緒に行きたいです」
「アンタのも買ってくるから」
「りっくんと行きたいです」
「……」
それを見ていた春夜がぷっと吹き出す。
「これだとずっと終わんないし、連れてってあげればいいじゃん。黒宮が口挟まないうちに行ったら?」
梨久はため息をつく。確かに幼なじみの言い分も一理あるわけで、今だ離さない笑佳に一言呟いた。
「オレがまとめて買ってくる」
俊哉は思わず瞬きを忘れ梨久を見つめる。え、この状況で?という視線を無視し、スタスタとクールフェイスを崩さず教室を出て行こうとする梨久の制服の上着を誰かが、くいっと引っ張る。
それを見ていた春夜と佐助、俊哉があっと声を出す。
「……神無月さん」
「はい?」
「離してくんない?」
「一緒に行きたいです」
「アンタのも買ってくるから」
「りっくんと行きたいです」
「……」
それを見ていた春夜がぷっと吹き出す。
「これだとずっと終わんないし、連れてってあげればいいじゃん。黒宮が口挟まないうちに行ったら?」
梨久はため息をつく。確かに幼なじみの言い分も一理あるわけで、今だ離さない笑佳に一言呟いた。