氷菓少年は天然少女にかなわない
笑佳は笑顔になる。



「おいしい♪」

「それね〜とやが作ったんだよ笑佳ちゃん」

「たかくんが作ったの!?」



春夜がにひひと笑う。俊哉がまた余計な事を、と内心思いながら笑佳の反応を伺う。



これは一体どっちの反応なのか。



「……どう?」

「何個でも入っちゃうよ〜」

「あ、ありがと……」



珍しく俊哉が照れ貴重なものでも見たかのように、佐助がスマホで写メを撮る。



「佐助!!!」

「いやだよ!消しませーん」



こういう時だけは身が軽く、まぐろパンを口に加え教室を走り回る。教室で食べていた他の生徒から笑いが起こる。



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