氷菓少年は天然少女にかなわない
「少し時間やるから、悪あがきするなら今のうちだぞ」


椅子に座り扇子でパタパタ扇ぐ黒宮。見た目だけ百点な、残念教師。生徒から本気で結婚ができるか心配されている。



何もしてないのは梨久、笑佳、春夜、俊哉だけ。



一度覚えた事は絶対忘れない、との事。



ちなみに……他の生徒は。



「こんなのやったっけ?」

「お前な……やっただろ。一体授業中、何聞いてたんだよ」

「ばっか、忘れてただけだよっ」

「あっそ」



とか。



「……ふっ」

「どうした?」

「よくぞ聞いてくれた」

「別に聞きたくはないんだけど」

「俺は記号問題にかける!」



どや顔の佐助。



が、会話が聞こえてたのか笑顔で告げる黒宮。



「言い忘れてたけど、記号問題はないからな」



この一言がキッカケで、更に教室は静まり返った。



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