氷菓少年は天然少女にかなわない
「お、梨久からメールだ」

「えーなんてなんて?」



人も疎らな教室で春夜と佐助はまだ残っていた。俊哉と笑佳に花見の準備はすべて任せ、梨久を待っている。



「花見いかない……はあ?なんでだよ!ちょっ、今から保健室乗り込むぞホストっ」

「誰がホストだ、黒宮と一緒にするなよな……はあ。悪い佐助、俺も花見パス。三人で行ってくれ」

「はあ!?」



春夜はスマホをしまうと、勢いよく教室を飛び出す。



佐助の抗議は無視して。



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