俺の彼女は,隣の男と浮気中!?【短編】
なんて思っていたら、



「あ、やっぱりそうでしたか。俺、引っ越してきた時に挨拶まわったんです。そしたらそちら、女の子が出てきましたから。なんか1人暮らしかと思ったけど、ちがったみたいですね納得しました。」



男は一方的にしゃべり、確信がついたような顔をしてうなずいていた。


「え、あぁそうなんですか?その時俺不在でしたかね?なんか驚かせてすいません。」



なんだそうだったのかと少し安堵した。

しかもついでにこっちも納得。俺がいないときに訪れてたから会ったこともなかったんだ。この男も夕菜ちゃんが1人暮らしと勘違いしてたみたいだし。つまりこの男も俺が出てきたから疑問に思ったのか。ていうか、夕菜ちゃんこの男が訪れたこと俺には一言も言わなかったような。




「あ、いえいえ。疑問解決しました。……あ、バイトの時間がっ。」



男は腕時計をみて慌てた声を出した。


「すいませんそちら用事あったのにとめてしまって」


ぺこっと頭を俺にさげて、顔をあげた。



「あぁ、いやこちらこそ。」



俺もすかさず頭を軽く下げた。


「じゃあ。また会うと思いますが、失礼します。」






そういって男は走って階段をかけおり、
下に原チャをとめていたようで、またがってエンジンをかけ、

あっという間に道路をかけぬけていった。







そんな姿をみて俺はあっけにとられた。忙しいヒトだな…。



「元気な。礼儀はあるけど。」
















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