乱華~羽をくれた君~【完】
「・・・お・・・なお・・・」
誰かが呼んでいる。
陸さん・・・?
「なお・・・奈緒」
違う・・・この声・・・
目を開けるとそこには義父がいた。
ガバッッ
あたしは勢いよく起き上った。
ここは…あたしの家!?
そして義父の部屋!!
ズキン…
頭に鈍い痛みが走る。
そういえば学校の門のところでこいつに会って・・・
そんで走って捕まって・・・
「そんな急に飛び起きたらだめじゃないか、頭痛くなっただろう?」
義父はニタニタ笑いながら近くの椅子に腰かけた。
あたしは義父のベッド上にいたのだ。
「あんた・・・あたしに何したの!?」
「おい、お父さんに向かってあんたはないだろう」
「いーから!なにしたの!?」
・・・ドサ!!!
ベッドから降りようとした時、足に何かがひっかかり、ベッドから落ちてしまった。
「え・・」
足を見ると鎖につながれていた。