乱華~羽をくれた君~【完】
気持ち悪い…!!
呼吸ができない!!
陸さんっ!!!
あたしは義父を力いっぱい跳ね除けた。
「はぁ・・・はぁ・・・」
「・・・っふ、まぁいい。これからは毎日可愛がってやれるしな」
ぞっとする。
早くここから脱出しなきゃ・・・
携帯・・・
ポケットをいくら探しても携帯が見つからない。
「ねぇ・・・携帯・・・あたしの携帯は!?」
「ああ・・・あんなもの捨てたよ。お前には必要ないだろう?お父さんがいればいいじゃないか」
全身に血の気が引いて行くのがわかった。
携帯がなきゃ・・・
助けを呼べない・・・
連絡がとれない・・・
栞とも・・・
陸さんとも・・・
絶望的だった。