乱華~羽をくれた君~【完】


次の日の朝、義父はパンとスクランブルエッグ、オレンジジュースを作って部屋に持ってきた。


「ほら食べなさい」


「・・・いらない」



昨日の朝から水しか口にしていない。

昨夜の夕飯も頑なに断った。

こんな状況でお腹なんかすくわけない。



「ずっと食べないつもりか!?このままでは死んでしまうぞ!」


「・・・こんな所にいるなら死んだほうマシだよ!!」




その瞬間、義父があたしの腕を掴んだ。



「いつまで私に反抗する気だ!もうお前は私の物だと言ってるだろう!!」



義父はあたしをベッドに押し倒し、腕をネクタイで縛り、ベッドの柵にくくりつけた。



「・・・っやぁああ!!」



そして口にガムテープを貼られた。


叫ぶこともできない。



・・・叫んだところで誰も助けには来てくれないけれど・・・

< 112 / 263 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop