乱華~羽をくれた君~【完】
次の日、俺は百合に付き合うのは無理だと伝えた。
でも百合は終始笑顔だった。
「これからも友達でいようね」
そんな百合の言葉にホッとしてる自分がいる。
ずっと仲間なんかいらないと思っていたはずなのに。
俺自身が一番驚いていた。
中一の夏休みを境に、俺はほとんど学校に行かなくなった。
広樹の紹介で暴走族に入っている先輩と仲良くなり、毎晩施設を抜け出しては朝まで遊びまくる毎日を送っていた。
単車も簡単に乗りこなせたし、楽しい奴らばっかだった。
シャブ打って、ラリったまま単車走らせると最高。
まるでジェットコースター状態。
もうどうなってもよかった。
死んでも。
親捜して再会したって俺が惨めになるだけじゃん。
いらないから、邪魔だから捨てられたくせに。
心の中でいつもそう思っていた。
生きる意味が見つからない。
・・・なら、死んだって別にいいだろう・・・
誰にも迷惑はかからない。