乱華~羽をくれた君~【完】
「陸・・・?」
振り返ると百合が立っていた。
夏休み前から会っていないから半年ぶりくらいだろうか。
懐かしい笑顔がそこにあった。
「陸!!心配したんだからねー!」
百合は思いっきり俺の背中を叩いてきた。
「いってぇーよ・・・!」
「陸・・・変わった。背伸びたね?金髪だし長いし、最初わかんなかった」
「そうか?お前は・・・かわんねーな」
「それって変わらず可愛いってことー??」
「いや、相変わらずガキくせーってこと」
「はぁ!?なにそれー!!!」
百合が笑っていて安心した。
本当なんも変わりねーじゃん。
広樹が、百合が寂しそうにしてたっていうから気になったものの、元気じゃん。
「陸、今日から学校来るの?」
「・・・いや、物取りに来ただけ。すぐ帰る」
「そっか‥・・じゃあさ、あたしも帰る!一緒に帰ろう!?」
一瞬暗い顔になったかと思えばすぐいつもの明るい百合に戻った。