乱華~羽をくれた君~【完】
「心配しすぎじゃない?」
と、美由紀がじゃがりこをボリボリ食べながら言った。
美由紀は広樹の最近できた彼女で、気さくな子だったからすぐに仲良くなれた。
広樹も中2になってからあまり学校に行かなくなり、あたし達としょっちゅう一緒につるんでいる。
今日はうちで広樹と美由紀と3人でまったりしていた。
「そうかなぁ・・・最近あんまり会えないし、心配しちゃうよ・・・」
最近よく長い溜息が出る。それは陸のせい・・・。
「陸さん頭になったしさ、そりゃ忙しいと思うよー!そこは我慢しなきゃ頭の彼女はつとまらんって!」
「陸なぁ・・・まぁオレも心配だな・・・」
横で寝転びながら雑誌を読んでた広樹がつぶやいた。
「なーんで?なにかあるのー?」
美由紀が広樹の上に覆いかぶさる。
二人は他人がいてもお構いなしにいつもイチャイチャしてる。
「んーあいつ色んな奴に恨まれてんだろーきっと。
この前も俺ら陸とコンビニ行った時停めてあった陸の単車ぶっこわそうとしてきた奴らいてさ。まぁ前に喧嘩した新港の奴らなんだけど」
「で!?やっつけたの!?」
「そりゃもう。あっちは3人いたんだけど陸一人でボッコボコよ。俺の出る幕なし!」
「かぁっこいー♪」
美由紀は一人ではしゃいでいる。