乱華~羽をくれた君~【完】
な・・・なにこれ・・・
男達は耳や舌などに沢山のピアスがあり、顔や体には入れ墨がいっぱい入っていた。
「おねーさんさぁ、桐谷の女なんだろ?」
そのうちの一人が話しかけてきた。
金髪で高校生くらいの、この中ではリーダーっぽい感じ。
「・・・だったらなに・・・?」
あたしはその男の前に迫って睨んだ。
ここで怯んでなんかいられない。
「へ~可愛いね!」
「中学生にしちゃいい女じゃん」
「あいつの女にしとくのもったいねー」
足のつま先から頭のてっぺんまで、じろじろ見てくる。
こいつら…気持ち悪い。
「・・・ちょっとさぁ、一緒に来てほしいんだけど」
そのリーダーっぽいやつがあたしの手を掴んだ。
とっさにバッグの中の携帯を探ろうとした瞬間、後ろにいた男にもう片方の手も掴まれた。
「ちょっと!なにすん・・・」
「おい・・・下手な事すると顔に傷つけるよ?」
後ろの男があたしの頬にナイフを突き付ける。
や・・・やばい・・・
陸・・・!!