乱華~羽をくれた君~【完】
「おっと、俺だけじゃねーよ?他の奴らも4.5人ほど楽しませてもらったし」
周りで笑ってるやつらを睨みつけると、誰もが知らんぷりするかのように目を背けた。
「お前の女、締まりは良かったんだけどなぁ」
その瞬間、俺は宇都宮に殴りかかっていた。
それが合図だったかのように一斉にDeathの奴らが俺に殴りかかってくる。
無我夢中だった。理性がぶっとんで、死ぬまで殴り続けてやりたかった。
何人殴ったかわからない。
俺も意識が朦朧としていたが、いくら殴っても蹴り倒しても気が済まなかった。
目の前では十数人がその場に倒れている。
殴り合っている間、それを見ていた半数の奴らはどこかへ逃げたようだ。
「はぁ・・・はぁ・・・」
俺もその場に崩れ落ちるように倒れた。
額からドクドクと血が流れている。
でもそんな事はどうでもよかった。
「き・・・きりたにぃ・・・」
宇都宮が負傷した足を引きづりながら近づいてくる。
手には鉄パイプを持っていた。
俺は半分体を起こした。
もう視界が定まらない。ただぼんやりと宇都宮の姿が見えるだけ。
「俺はおめーが・・・憎かったんだよずっと・・・ここで・・・とどめを・・・さしてやろうか・・・」