乱華~羽をくれた君~【完】
約束
一週間後・・・
海岸沿いにあるファミレスで、少し遅くなってしまったけど、亮輔さんの退院祝いをすることになった。
乱華のいつものメンツが顔を揃える。
今のところ20人くらいはいるだろうか。あとから合流する人達もいるらしい。
店員さんの視線が少し痛い。
ここは陸さんと付き合った日に栞と亮輔さんと陸さんと4人で来た思い出の場所。
緊張して目を合わせることもできなかったっけ・・・
今思い出すと笑える。
あの頃はこんな幸せな日が来るとは夢にも思わなかったな・・・
「何にやけてんの~!?」
隣に座っていた栞があたしの顔を覗いてきた。
「えっ笑ってた!?」
「うん。思いっきり!!・・・はぁ~幸せ者はいいなぁ~」
「栞だって幸せじゃん!亮輔さん、完全復活して良かったね・・・なんか完治したばっかだったのに、この前うちに来て無理させちゃったんじゃない?」
「ううん、大丈夫大丈夫!!そんな事よりさ、百合さんちにはいつ頃行くの?」
「近々行く予定だよ、緊張するけど・・・前に進まなきゃ何も始まらないしね」
「奈緒・・・強くなったね」
「・・・そうかな?」
「奈緒と陸さんってさ、お互いを高め合える良い関係なんだなぁって見ててわかるよ」