乱華~羽をくれた君~【完】
「百合さんのことは一生背負っていく覚悟だよ。…そして百合さんの分も幸せになる」
「・・・うん」
力なく返事をした理香子を陸さんが抱き寄せる。
「ずっと一人で抱え込んでたのかよ・・・馬鹿だな、もっと早く言ってくれりゃーいいのに。…あとさ、おめーも自分の事、大事にしろよ・・・百合が悲しむぞ」
その言葉に、理香子は泣きながら静かに頷いた。
理香子もずっと誰にも言えずに、苦しかったんだ。
それを考えると、あたしに冷たく当たっていたのもわかる気がする。
ゆっくりでいいから、あたし達の事、いつか認めてくれるといいな。