乱華~羽をくれた君~【完】
「ねぇ恵美、今日なんかあるの?知らない子多くない?」
「あー、聞いてない?最近仲良くなったB市のチームと一緒に走るらしーんだよ」
「え!そうなの!?」
陸さん、そんな事一言も言ってなかった。
でもあたしは族の事聞いたってイマイチわからないし、陸さんも深いことは未だに教えてくれなかったりする。
「そんであの子らはそのチームの奴らの彼女とかなんじゃない?」
「へぇ…そうなんだ」
「でも聞いたところによると、陸さんを一目見たくてわざわざ来たって子も多いらしいよ?」
「え!?陸さんを!?」
恵美は酎ハイをグビッと飲み、ニヤリとほほ笑んだ。
「あんたも気を付けなよぉ!?知らない間に陸さん取られないようにねっ」
「ちょっと恵美っ!!」
側にいた栞が恵美を怒った。