乱華~羽をくれた君~【完】


栞は「また連絡するね」と言って、申し訳なさそうにタクシーで帰って行った。



あたしは陸さんにここで待ってるよーに言われてたし、一緒に帰る約束もしてたから変に動いたら怒られちゃう。


恵美たちの所へ行こうとした時、誰かに呼び止められた。




振り返るとそこに見知らぬ女の子達が3人いて…思わず体が硬直した。




「桐谷さんの彼女さん?」



真ん中にいた、目の大きい可愛い子が口を開いた。


というか、3人とも今風のメイクをしていて、目が大きいんだけど。




「そ、そうですが…」





もしかして…シバかれる!?





「やっぱりー!この子だったんだっ」




3人は笑顔になってしゃべり始めた。




「あたしらこの前、桐谷さんに助けてもらったの」



「え?陸さんに??」




「そう、他のチームの奴らに絡まれてるとこにたまたま桐谷さんとお友達さんが通ってね、声掛けてくれただけなのに、絡んできた奴らが血相変えて逃げてっちゃって~」

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