乱華~羽をくれた君~【完】


「だってー…なんか、からかいがいがある子だと思って」



翔真さんは手についたガムをティッシュで拭きとりながら笑っていた。



コノヒト…ひどいっ…




「だから、こいつにはそーゆーのナシで」



「陸にそんなマジになって言われちゃぁなー」




チラッとあたしの方を見た翔真さんは、次の瞬間いきなりあたしの頬にキスしてきた。




「きっ…きゃぁあ…」




あたしが叫ぶのと同時くらいに陸さんは翔真さんの胸倉を掴んでいて。




「翔真っ、ふざけんなっつったろ!?」




今にも殴りそうな勢いだ。



周りがシン…と静まり返る。




「お、おい辞めろよ二人とも!」




亮輔さんが2人の間に入って止めようとした。



しかし翔真さんはそれでも笑っていて…



「おっもしれぇー陸の反応!」



そう言ってケラケラ馬鹿笑いしている。

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