乱華~羽をくれた君~【完】
第5章
誕生日パーティ
陸さんの誕生日の3日前、乱華の一部のみんなと、陸さんの誕生日パーティをやることになっていた。
その日両親が旅行に行っているとかで、場所は亮輔さんの家に決定した。
陸さんは仕事が終わってから来る予定で、その前にあたしと栞は鍋の買い出しに近所のスーパーへ出かけた。
「ネギと白菜と~…今日何人来るのかなぁ?」
「そーいえば、さっき聞いたんだけど今日乱華の人達だけじゃなく、エスペランサの人達も来るらしいよ」
栞の言葉に持っていたネギを落としそうになった。
エスペランサの人達も!?
……ってことは翔真さんも来るのかな…
「だから20人くらいになるかもねぇ、鍋は二つあるって言ってたからー…」
栞がブツブツ言いながら野菜を物色していると、後ろから声を掛けられた。
振り返るとそこには翔真さんと見知らぬ男の人が一人、そしてこの前話しかけてきた3人組の女の子がいた。
「しょ、翔真さんっ…」
この前の事を思い出して顔が赤くなってしまう。
「亮輔に聞いたら買い出しに行ったって聞いて。重いから手伝ってこいって言われてさ」