乱華~羽をくれた君~【完】
お会計をして、だいぶ重くなってしまった荷物をみんなで分担して持つことになった。
もちろん男2人は特に重い飲み物を持たせられている。
あたしはさっきから沙織さんの事が気になって仕方がない。
こんな風にあたしが知らないところでもちょくちょくみんなと遊んだりしてるのかな…
例え2人っきりじゃなくても、イヤだって思っちゃう。
「なに暗い顔してんの?」
横を見るといつの間にか翔真さんがあたしと肩を並べて歩いていた。
栞を探すと前で3人組の女の子達と仲良さそうに話している。
さすがだな、栞は人見知りしないから仲良くなるのが早くて羨ましい。
「…別に、暗い顔なんかしてないです」
「プッ。ふくれっ面。ぶっさいくだよ?」
……イラっ。
「じゃあそんなぶっさいくなあたしに構わないでください」
「ハハッ、わりぃわりぃ!怒った?」