乱華~羽をくれた君~【完】
「魅力?」
「はい…やっぱり沙織さんと比べると自分は女らしくないし…陸さんにとっても自慢の彼女とかじゃないし…」
「じゃあ陸がもし他の子がいいって言ったら諦めるの?」
「…しょうがないかなって思うけど…でもやっぱり諦められませんっ、頑張ってまた振り向いてもらえるように努力すると思います…」
そう言うと翔真さんがニヤリと微笑んだ。
「…だってよ?陸っ!」
え!?
後ろを振り返ると、眠っていたはずの陸さんがムクリと起き上った。
「てめー…オレが起きてんの知っててわざとさっきみたいな事したのかよ…」
「アハ、でも感謝しろよ、こいつの本音聞けたんだから」
聞かれてたのかと思うと、顔が赤くなってしまう。
「はぁ…マジお前にはかなわねー」
「だろ!?」
翔真さんは満足そうに笑った。