乱華~羽をくれた君~【完】
明かされた真実
翌日、2人で陸さんのアパートへ帰ると、玄関の前で誰かがうろついていた。
40代くらいの男性だった。
あたし達は顔を見合わせ、お互い不審に思いながらもその人の側へ近寄った。
「あの・・・何か用ですか?」
陸さんがその男性に声をかけると、男性は目を輝かせた。
「おお!陸くんか!?」
その男性は陸さんの全身をじろじろ見まわし、
「大きくなっても面影は残ってるねぇ」
と、笑顔で言った。
知り合いなのだろうかと陸さんの顔を見たけど、陸さんも誰だかわからないといった様子。
それに気付いてその男性がわっはっはと笑った。