乱華~羽をくれた君~【完】


数日後、陸さんの誕生日。


あたしは朝から大忙しだった。


陸さんを仕事に見送ってから掃除をしてケーキを作って…



そして2回ほど練習した豚の角煮に取り掛かる。



絶対美味しいって言ってもらいたい。





夕方、いつもより早めに帰ってきた陸さんは、テーブルに並んだ料理を見て目を丸くさせた。



「なんだよコレ、全部お前が作ったのか?」



「うん!」



豚の角煮の他にもカルパッチョとかサラダとか色々作ってみた。


陸さんの驚いてる顔を見ると嬉しくなる。



「ウマッ!!」



トロトロの角煮を食べて陸さんが微笑んだ。



「本当に!?美味しい!?」



「おう、マジでうまい。お前って意外と女の子らしいんだな」



「意外とって…!」



すっごい嬉しい。


陸さんは作ったものを残さず全部食べてくれた。



< 254 / 263 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop