乱華~羽をくれた君~【完】
今は鬼のような顔をしてる人が約一名…!!!
ダレコノヒトーーーーーー!!!
「っはぁー。こういうの、めんどくせぇ」
陸さんはその場にしゃがみこんで頭を掻いた。
「…え?」
「あいつら俺らをくっつけよーとしてんだよ。見え見えじゃん」
「え、まさか・・・」
「まぁ…いいわ。とりあえず乗れよ」
そう言い、単車にまたがる陸さん。
「は、はいっ」
戸惑いながらも後ろにまたがった。
栞があたし達の事をくっつけようと?
ありがたいけど・・・
なんか陸さんはすごく嫌そう。
こんな顔はあまり見たくない。
「なぁ、あんた嫌じゃねーの?知らない男とくっついて乗るなんて。栞にあとで余計な事すんなって言っとけよ」
「そ、そんなことないです!!!」
つい大声になってしまった。
嫌なわけない!!
だって、あ、の、陸さんだよ!?
ずっと憧れていた人なのに…
こんなチャンスもうないかもしんないし…