乱華~羽をくれた君~【完】
「あー・・わりぃな!何でもないから気にすんなッ」
陸さんの笑顔に、みんなほっとしている様子だった。
「奈緒!!大丈夫?!」
栞が心配して遠くから走ってきた。
「う、うん・・大丈夫!」
「そう!?…なら良いんだけど・・・
あっ・・・じゃぁ、あたし亮と飲み物買ってくるから~ッ」
「え!?」
栞は隣にいた陸さんの顔を見るなり、ニヤケながらその場を去っていった。
なになに急に・・!?
てか・・
また2人っきりにさせないでよぉ~
陸さんがその場にしゃがんだ。
他のとこ行かないのかな・・・
とりあえず・・・お礼言った方いいよね・・?
「・・・あの・・・陸さん
ありがとうございました・・・」
「・・あ?何が?」
えええ
何がって・・・助けてくれたんじゃないの!?
「あの・・・助かりました・・・」
「・・・オレ助けた覚えねーけど?」
真顔で言う陸さん。
あたしが困っていると話を続けた。
「・・・イライラすんだよ」